先週義母に会いに行ったときは、

なんとなく私のことは覚えていてくれたようだ。

ただ、自分の名前と義父の名前、夫の名前までは

出てきたが、

 

「では、私は誰でしょう?」

と聞くと、首をかしげる。

まぁ、そんなもんですね。(苦笑)

 

「海老名のおばさんと同じ名前ですよ~」

 

とヒントを出したのだが、思い出してもらえなかった。

「ま・さ・こ まさこですよ~!」

というと

そうだったかしらというような顔をする。

 

ひとり言をしばらく言っていたかと思うと、

突然、「おかあさんねぇ。兵隊さんになるの」

 

と言い出した。

 

「え~? お母さん、兵隊さんになるんですか~?

兵隊さんになってどこに行くんですか?

(まさか、ロシアじゃないですよね~)」

 

返事は、よく聞き取れなかった。

 

私の方に向かって話すというより、

カーテンに向かって話すような。

 

今週は次男と夫が会いにいったのだが、

今度は牛の話が出てきたそうだ。

 

実家が農家で牛を飼っていたからだろうか。

 

家族によっては、親がボケてしまうと

暗くなってしまうのかもしれないが、

うちの場合、牛がどうしたんだろうと皆で、想像を楽しんでいる。

同じことを言ってきても、

違う言葉で返す練習と思って

相手をすることができる。

 

これはひとえにインプロ(即興劇)のおかげだ。

相手が何を言っても 否定せず、受け止め、話を続ける練習を

何度もしてきたからだ。

【認知症に役立つインプロ】のブログはこちら

インプロでは、相手が何を言ってくるか予想ができない。

自分より年上でも「ママ~」と言われたら、

一瞬でその子のママになって答えを返す。

 

男性でも女性にもなるし逆もある。

だから相手の動き、表情を観察して、

何を言ってくるのかに集中する。

 

会話がゲーム、遊びになると

認知症の人との会話も楽しめる。

全然噛み合ってなくても、

それはそれで面白い。

会話がないと病気も悪くなる一方だと思うが、

通じない会話でも繋いでいくことで、

脳には刺激になるはず。

 

それに笑顔で会話しているだけで

相手も嬉しいし、自分も楽だ。

さて、兵隊さん、牛さんの次は何が出てくるだろうか。

 

以前参加していたインプロクラス

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