うまく行っている夫婦、親子には
他愛ない会話が多い。
どうでもいい話、
人に見られたら恥ずかしい子供っぽい会話、
表情やジェスチャーだけのメッセージ、
他人には通じない、家庭内スラング(俗語)でのやり取り。
我が家の会話の80%は他愛ない会話だ。
「たあいない」を調べてみると
幼い、とりとめもない しっかりした考えがない と書いてある。
「他愛のない会話」は、
中味のない話 しょうもない話 くだらないおしゃべり
あれこれの話 無駄話、どうでもよいおしゃべり、ろくでもない話
となんとも高尚さに欠ける (-.-)
でも、他愛ない会話があるからこそ、
笑いが生まれ、親しみが増すのではないだろうか。
『ユーモアコミュニケーションクラス』と
他のコミュニケーションクラスとの違いを考えていて一つ思い浮かんだことがある。
それは HOUSEではなくて、HOMEという言葉。
英語では、自分の家に帰るときは、
I go home. と言う。
それに対して 友達の家に行くときは、
I go to my friend’s house. と言う。
建築物としての家house に対して
home は温かいぬくもりがある場というイメージがある。
自分が安心できる場所、素の自分でいられる場所。
ユーモアコミュニケーションが目指しているのは、HOME。
こたつでみかんを剥きながら、笑いながら話しているイメージだ。
ユーモアクラスも、
参加者がHOMEと感じてもらえる場作りをしている。
同居している家族がいるいないに関わらずHOMEと呼べる場所、
家族、仲間とのコミュニケーションがあるかどうかは、
幸せな人生を送れるかどうかに大きくかかわってくる。
家族と同居しているからと言って「HOMEがある」とは限らない。
私の周りには、家族と一緒に暮らしていながら、HomeではなくHouseに暮らしている人が何人もいる。
家での会話は、ホウレンソウ (報連相)報告・連絡・相談のみ。
子供とは、もう何年も口を聞いてない。
一緒に笑うこともあまりない。
でも彼らは『コミュニケーション力』がないわけではないのだ。
プレゼンで論理的に伝えることができる。
会議でも自分の意見をしっかり説明できる。
お客様とも普通に会話できる。
それなのに、肝心の家族とは心をかよわせられていないのだ。
彼らに必要なのは、
人前で話すパブリックスピーチやプレゼン力、初対面での雑談力ではなく、
親しい関係にある人たちとの「他愛ない会話」ではないだろうか。
例えば新婚のカップルがお互いの名前を呼び合う
「たけしく~ん」
「なーに?」
「なんでもな~い。呼んだだけ~」
笑い合う二人
みたいな、
とくに意味を持たない遊びのような会話があると、
生活に潤いが出てくる。
そしてその他愛ない会話の潤滑油になるのが
ユーモア、遊び心なのだ。
ユーモアクラスのメンバーSさん(女性)は、
「美容院に行く」と伝えると、ダンナさんにこう言われるそうだ。
「Sちゃん、また綺麗になっちゃうんだ~♪」
❤ ❤ ❤ ❤ ❤
「げ~ キザ~!」なんて言っているそこのあなた!
言われた女性は、それはもう嬉しいものなんですよ!
ではどうしたら他愛ない会話ができるようになるのか。
1に練習 2に練習、3,4は休んで5に練習。(^^)
子供の時から「他愛ない会話」を聞いて育った人は、
自然に「他愛ない会話」ができるかもしれないが、
そうでないと、何を話していいかわからないのだ。
私もアメリカ留学中、
ルースとジョン夫婦に出会って、
穏やかな会話、笑いのある会話を体験できたこと、
拙い英語でも会話に入れてもらい、
楽しい時間を共有できたことで
温かいHOMEの会話を体験することができた。
そしてちょっとふざけたときにも否定されずに、
That’s funny!「それ、面白い!」と肯定し、
笑顔になってくれたから
冗談が言えるようになったのだと思う。
相手を否定しないで「受け止める」って大事。
私の暗かった時代について書いたブログ
【なぜユーモアコミュニケーションを伝えたいのか】はこちら
ユーモアクラスでは、一見バカバカしく見えるエクササイズが多い。(笑)
表情や声を変えたり、話を即興で作ったり、
演劇のクラスにも近いかもしれない。
(ハードルはずっと低いけれど)
実際にクラスでやったことを
実社会でやると周りの人はびっくりするだろう。
でも実は、そういう遊び心のあるエクササイズを通じて、
他愛ないコミュニケーションを体感してもらっているのだ。
そしてそのゆるさ(=他愛のなさ)が、
家族を含む親しい人たちとのコミュニケーションの中で少しずつ発揮されていく。
私が「ユーモアクラス」で伝えたいのは、
大勢の人を笑わせることでも、
左脳で考えた気の利いたセリフを出すことでもなく、
右脳で感覚的に人とつながる楽しさだ。
自分のことを一方的に話すのではなく、
相手を受け入れ、
相手と一緒に作る
チームプレイのコミュニケーション。
「他愛ない会話」 には、温かい家のように愛がいっぱいあふれている。
私がユーモアコミュニケーションを通して広めたいこと、
それは
「他愛ない会話」でできる「多愛ある会話」
Sweet Home
長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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