「問題を見つけると解決したくなる」

という人は多いのではないだろうか。

 

でも世の中には

なんとかしてあげたいと思ってもできないことがある。

そんなときどうしたらいいのか。

 

ユーモアクラスのワークのひとつに、

「映画風自己紹介」がある。

 

自分の人生を映画風にタイトルをつけて紹介するのだが、

最近みんながどんどん自己開示するようになった。

 

Nさんのタイトルは、【目薬で楽になった私】

 

前期は、Nさんに何か質問すると

「それはちょっと。。。」と

口ごもることが何回もあった。

 

こんな風に自分のことを話してくれたのがとても嬉しい。

 

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私はサラリーマン時代が長かったので、

問題があると解決したいという気持ちがありました。

 

その癖がついているので、

問題があると何か方法があるのではと、

すぐに調べます。

 

でも世の中にはどうしようもないことも多くて、

いとこの子供の登校拒否だったり、

妊娠できない友だちの悩みだったり。

 

私よりも本人たちのほうがはるかに真剣に調べて、

病院にも行っているけれども

それでもどうにもならなくて悩んでいるのに、

何かいいこと言わないと

私の価値がないくらいに思って、いろいろ考えていました。

おそらく「Nさんってすごい」

って言われたかったのだと思います。

 

 

最近なんですけれども、

帚木蓬生(ほうきほうせい)さんの

『ネガティブ ケイパビリティ』という本に出会ったんです。

 

ネガティブケイパビリティとは

答えが出ない事態に耐える力のことを言うのですが、

その本の中に目薬という言葉が出てきます。

それは目に指す点眼薬ではないんです。

 

人はだれも見ていないところで、苦しみに耐えられない。

ちゃんと見守っているという目があると耐えられる。

 

この見守る目が目薬なんです。

 

あなたの苦しい姿は、私がこの目でちゃんと見ています。

 

一緒にその苦しみを共感することで、

本人の中から力が出てくる。

 

私がなんとかしなくちゃ 

というのはいらないんだと気付きました。

目薬という概念を持ったことで自分自身が楽になりました。

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ユーモアクラスなのに、

こんなワークをするなんて

と不思議に思うかもしれない。

 

私自身も3年前このワークを取り入れたときは、

参加者の自己紹介に戸惑った。

ネガティブな話が多かったからだ。

 

でも100以上の自己紹介を聞いて

まずは自己開示が最初だと気づいた。

 

自分をさらけ出せるようになって

初めて、それをユーモアの目でみることができる。

そして、そのためには、

自己開示できる安全と安心の場を作ることが大事だとあらためて思った。

 

もしあなたが自分の人生に映画風タイトルをつけるとしたら

どんなタイトルをつけるだろうか。

 

 

私の90秒映画風自己紹介はこちら

【正しさに縛られて不自由になっていませんか】

 

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