ちょうど一年前のことだ。私はある男性の結婚式に招待された。
式場に入り、テーブルの上の席票を見て驚いた。
他の人は皆「新郎友人」と書かれてあるのに、私の名前の上には「新郎恩人」と書かれてあったからだ。
「なぜ?」 私は、彼女を紹介したわけでも、彼の命を救ったわけでもない。
そばにあった新郎新婦の手書きのカードを開くと、そこには、こう書かれてあった。
「ユーモアスピーチクラスで習った表現力、ユーモアのおかげで妻との愛を
育むことができました。」
実は、新郎、Iさんは、英語ユーモアコミュニケーションクラスの最初の参加者だった。
初めて会った時の印象は、とにかく真面目。ディベートをやっているので、政治・経済問題についてなら何時間でも話せるが、自分のことを話すのは大の苦手。よくいるシャイなタイプな男性であった。
「僕に必要なのは、ユーモアなんです。」直立不動で話す姿が印象的だった。
それが一年後、こんなチャーミングな女性と結婚するとは。
ユーモアクラスの何が良かったのだろうか。
Iさんは、3つの点を挙げてくれた。
1.いろんな表情の練習のおかげで、モノトーンな表情が柔らかくなった。
2.自己開示ができるようになった。最近あった楽しい出来事や、自分が
感じたことなどを話す練習をしたことが、妻との距離を縮め、結婚に至ったきっかけになった。
3.英語が気恥ずかしさを紛らわせてくれたので、日本語では、恥ずかしくて言えないことでも言えるようになった。
素直に自分の思ったことを伝えるのは、勇気がいることかもしれない。
でも、Iさんは、練習すればできることを証明してくれた。
ユーモアコミュニケーションクラスがその手助けになるのなら、
こんなに嬉しいことはない。 お二人とも、どうぞいつまでもお幸せに!