金城学院学院長 柏木哲夫氏のCD「ホスピス・ケアの現場から」を聞きました。

淀川キリスト教病院で日本初めてのホスピスプログラムを立ち上げた方です。

その中に「ユーモアの力」という話があります。

 

入院すると 患者さんは弱者になり、強者である医師に壁を作ってしまう場合が多いそうです。

そこで壁を取り崩すのに一番有効な手段がユーモアだと言っています。

 

  
87歳の胃がんの患者さんで、先生はえらい人 自分はどうしようもない老人という態度で打ち解けない人がいたそうです。

ホスピスでは誕生日にお花を贈呈していたのですが、先生は小さなユーモアを思いついてこう言いました。

「うちでは、患者さんのお誕生日にお年の数だけお花を差し上げるのですよ」

花束

花束にはカスミソウが入っていました。(笑)

 

すると次の回診のとき、その患者さんが、

「いやー、先生、この間はお花ありがとうございました!一生懸命数えたら、ちょうど87ありましたよ!」

 

その瞬間、患者さんとの壁がストーンとなくなったのが分かったそうです。

それ以来 とても付き合いやすくなったと言っていました。 

 

「あなた死ぬ人 私生きる人」 ではなく、「あなた死ぬ人、私もやがて死ぬ人」 

 

ユーモアは壁を崩してくれるパワフルな手段 

 

(いのちの言葉 ホスピスケアの現場から 柏木哲夫 より)

 

 

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