高齢の親が認知症になったとき、どう対応すればいいのか。
悩んでいる人は多いのではないだろうか。

ユーモアクラス3年目のメンバー、ちえぞうこと藤澤知江さんもその一人。

高齢で一人暮らしをしていたお義母さんが心配で、

水戸から福岡へ引っ越した。

 

最初は順調だったものの、

次第に認知症が進み、ある日突然——

「お嫁さんが盗んだ!」

食器、包丁、カバン、玄関マット、布団……次々と疑われる。

「勝手に持っていったでしょう!」と訴えられる日々。

戸惑い、腹を立て、自分を責め、どう対応すればいいのかわからなくなった。

 

そんなとき、救いになったのが ユーモアクラスのワーク だった。

 

① なりきりワークで“名女優”に!

ユーモアクラスでは「はぁっというゲーム」を使って、

天才やヒーロー、悪役になりきる練習をする。

知江さんは、それをそのままお義母さん相手に応用した。

「アンタ、これ取ったやろ!返して!」

お義母さんに責められた瞬間——

知江さんは 女優モード全開!

「えぇええ~~!おかあさん、どうして私(わたくし)のこと信じてくれないんですか~~~!」

泣き崩れる大げさな演技!

すると、お義母さんは 「ぽっか~ん」 。

予想外の反応に驚いたようだ。

② 言葉より“表情”を読む

もう一つ役立ったのが、「表情を読む」練習。

クラスでは、相手がミュート(無音)の状態で話すジブリッシュ(めちゃくちゃ言葉)を観察し、

言葉ではなく表情から気持ちを読み取る ワークをしている。

 

知江さんは、それをお義母さんとの会話に取り入れた。

お義母さんの 「お嫁さんが盗んだ!」 という言葉だけでなく、

その 表情の奥にある感情 を読むようにしたのだ。

 

すると——

怒っているように聞こえても、実は必死なだけ。

表情に注目すると、言葉ほど鋭くないことに気づいた。

逆に、知恵さんの表情を見たお義母さんも、

落ち着きを取り戻すようになった。

 

一時は会いに行くのも嫌だった。

でも今では、あの大変さが 「なんだったんだろう?」 と思うほどになった。

人間は感情の動物。

言葉より、表情に本音が出る。

私自身もつい言葉に反応しがちだけど、

奥にある気持ちを読めるようになりたい。

 

ちえぞうが進行役をした「ハッピーラッキーミー」の写真。

とても明るく楽しい会になった!

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