日本人学生対象に通訳の募集がありました。
私は手をあげました。
そして、退職したばかりのルースとジョンというアメリカ人夫妻の家に行ったのです。
その晩、日本人ビジネスマン2人が夕食を食べに来ることになっていました。
くたくたになった私は混乱して、
どっちの言葉を話しているのか、わからなくなりました。
そのうちビジネスマンも英語を話し始めたのですが、
なんと! 彼らの英語の方が私より上手でした。
穴があったら入りたいと思い、自分で自分が嫌になりました。
驚いたことに、ルースとジョン夫妻は、
その後も私を招待してくれました。
「なぜですか? ひどい通訳だったのに」と訊くと
ルースにこう言われました。
「ノープロブレム! 度胸のあるあなたが気に入ったのよ」
ルースは、人を夕食に招待するのが好きでした。
友達だけではなく、私のような留学生も呼んでくれました。
料理上手でおもてなしの達人のルースですが、
何といってもすばらしいのは、ユーモアセンスです。
70歳の頃、道で転んで、顔を打ってしまったことがあります。
顔面に青いあざができましたが、ルースは全く気にしませんでした。
ノープロブレム!「たいしたことじゃないわ!」
お洒落な巨大サングラスをかけ買い物に出かけました。
「どうされたのですか?」と訊かれると、
ちょっと間をおいて、こう言ったそうです。
「ボーイフレンドと喧嘩したの。
こんなの何でもないわ。彼の顔を見たらびっくりするわよー」
彼女、すごいでしょう?
彼女は、愚痴や文句を言ったことがありません。
「悩んだり、心配したりする人がいるけど、全部隅に追いやってしまう方がいいのよ。
わざわざ引っ張り出して、その中にどっぷり浸かることはないの」
彼女はそう言いました。
ケガや失業、別れなど、過去のつらい経験は変えられないとわかっているのに、
私たちは何度も繰り返し、そのことを考えがち。
ルースのように隅に追いやって一歩踏み出し、
ノープロブレム!と言ってみませんか?
12年前、愛する夫 ジョンが亡くなったとき、心配で電話をしました。
母の日だったので、元気づけようと思ったのです。
彼女は友人のためにお昼ご飯を作っている最中でした。
子どもと離れて暮らしている母親が、
さみしい思いをしないように招待したというのです。
世の中には2種類の人がいると言われています。
人からもらうのが好きな人と、あげるのが好きな人。
私には、彼女の寛大さが信じられませんでした。
学生時代、ろくに英語も話せないのに家に呼んでくれたことを。
顔のあざは、悲劇ではなく、喜劇。
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